大型の密閉作業空間が必要でしたが、設置場所の入口スペースに限度がありました。そこで、入口に入るサイズでグローブボックスを作り、フランジ構造することにより連結可能な設計にしました。これにより、今後新たな作業が加わり、更なる大型化が必要になった際にも、増設できるような仕様にしました。

本体外寸W1200ｘＤ600ｘＨ1000 内部コンセント　3Ｐｘ1 防水ケーブルクランプ グローブポート　3つ パスボックス　外寸Ｗ250ｘＤ250ｘＨ250 内圧調整器取付 底部樹脂シート

グローブボックス

規格品の大型デシケーターALWを改良して、各室分離式にし合計10室にしました。さらにガス置換も可能なようにIN/OUTバルブを設置。外径6φのチューブで接続し配管途中に流量計を設置。ハンドルは通常のマグネット式ではなく、密閉性を高めるためにハンドル式に変更しました。

グローブボックス筐体の横幅、奥行き、高さ全てオーダーメイド。ボックス内部に電子顕微鏡を設置し、外から観察が可能な設計にしました。作業用のグローブポートは顕微鏡の調整がしやすい最適な位置に配置。本体内部環境を変化させずに内部と外部間で試料の出し入れができるように、ガス置換可能なパスボックスを設置しました。内部の視認性を可能な限りよくするために透明アクリルを用いることはもちろん、強度を保持できる必要最低限の補強リブで設計しました。

背の高い装置を庫内に設置できる寸法の卓上ドラフトで、扉様式は、開閉時の重量や危険性を考慮してロールカーテン式に変更しました。

テフロンシートをパーティクルが付着しないように保管したいという要望をいただきました。ブース上部にHEPAフィルター内蔵のクリーンユニットを設置し、カーテンには帯電防止仕様のフィルムを採用しました。作業性にも考慮しロール状のテフロンシートを切り出しやすいように各段に回転バーを付けました。

規格品の真空グローブボックスVG800型をベースにして2台連結型にしました。連結部はパスボックス仕様になっています。庫内環境を低露点にするためにガス透過性の少ないブチルゴムグローブを採用。庫内の露点温度を監視するため、2台とも露点計を設置しました。

装置全体を囲うドラフト。装置の操作を可能にするため、全面はロールカーテン式の窓を採用。天井にダクトホースを接続できるようにフランジを立ち上げました。

作業空間を局所的にドラフト化しました。操作性とスペースを考慮して扉は横スライド式にしました。室内の排気設備と連結できるように天面に接続口を作りました。